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混乱か、前進か 衆院選2026の論点と主な経済政策

選挙も後半戦に入りました。

今回の選挙も1月27日の出陣式から「会いに行く選挙」をテーマに、お一人お一人とお話しできる街頭演説をメインに活動しています。

今回の選挙で私がお伝えしたいこと、福山で地域を回り皆さんから質問をいただいたことについてまとめました。

 

まず初めに、なぜこのタイミングで選挙を行ったのか。一言で言えば、この厳しい世界情勢の中で日本を守り、世界の秩序を取り戻すためです。

上記のように、中国とロシアが太平洋で共同飛行を行い、繰り返し領空・領海侵犯され、昨年は自衛隊機が30分間にわたってレーダー照射を受けました。この選挙期間中も北朝鮮が弾道ミサイルを発射するなど、日本の置かれている安全保障環境は非常に複雑で難しいものです。

これを乗り越えるには日本の力だけでなく、今まで以上に同盟国・同志国との連携を強化する必要があります。

ただ、外交・安全保障を前に進めるにも、現在の「少数与党」では、総理や閣僚が海外の首脳と交渉を進めても「日本はその約束を守れるのか」と心配されかねない状況です。今こそ、安定した政治体制を作る必要があります。

新党も立ち上がり、厳しい戦いになりますが、重要な安全保障政策で一致することができていない政党に政権を任せるわけにはいきません。

 

なお、日本を守るには、外交・防衛力の強化だけでは足りません。

現在の安全保障は「外交」「情報・分析」「防衛」「経済」「技術」という5つの要素で成り立っています。情報(インテリジェンス)の強化に加え、経済・技術の力を強化し、日本の自立性を高めていくことは、他国からの経済的威圧に脅かされないだけでなく、「日本がいなければ世界が成り立たない」という、日本らしい世界秩序の作り方、日本の守り方につながると考えています。 


当然目の前の暮らしを支える、物価高対策も止めてはいけません。
まず、我々は昨年末に補正予算で下記のような暮らしを支える物価高対策を用意しました。

交付金を活用した自治体独自の支援については、地方議会を経て、皆さんのもとにちゃんとお届けします。

 

しかし、家計の支援だけを続けていても、物価高への本質的な解決にはなりません。

今皆さんのお手元にお届けしている支援策は、デフレからインフレに変わった、この期間の痛みを和らげる政策です。 

現状の物価高の要因は、人口減少による人手不足や設備の老朽化などから、モノをつくる力、コメを作る力、サービスを届ける力が弱っていること、そして海外の市場から稼ぐ力が弱っていることからくる円安です。

そのため、本質的な物価高対策は企業の供給力・競争力を高め、物価上昇を抑えつつ、外貨を稼ぎ、過剰な円安の環境を改善することです。
 

だからこその責任ある積極財政です。

今まで日本の行政は今年作った予算を今年使い、来年はそれがあるか分からないという単年度主義でした。

国が旗を振っても、民間企業の方々は予算が来年・再来年なくなるという不安があると、予見性がなく、大胆な投資がしづらくなるのですが、国が「複数年度」で考え、5年10年としっかりと約束すれば、大きく状況が変わります。

税制についても同様です。昨年末、大胆な設備投資税制や歴史的な研究開発税制を決定しました。単年度では税収が落ちるかもしれないが、将来の成長投資を大胆に支援する制度がスタートします。

 

さらに、供給力強化には規制改革も有効です。

新型コロナの期間に、「ハンコ(押印)」を義務付ける制度の一括廃止を実現しました。その結果、電子契約の市場は3倍に増え、そこには新しい成長産業が生まれました。2024年には目視や常駐、書面や対面といった国のアナログ規制1万条項の見直しも実現しました。

ただ、まだ都道府県や市町村の条例などにアナログ規制が残っています。これから地方まで撤廃を進めていけば、目視の代わりにドローンによる点検、農地の実地監査の代わりに衛星画像で確認するなど、大幅に効率化が可能になります。

今後さらに、みなさんと将来の方向性を共有しつつ、これまでの仕事のやり方や考え方も変えて、一緒に進めていきたいと思います。

 

教育も変革が必要です。

現在の大学進学率は7割、そのうち7割が文系の大学に進みます。

今年入学した大学生が働き盛りになる2040年、AIが発展する中で文系大卒の仕事は40万人余り、理系・エッセンシャルワーカーの仕事は100万人足りないという、ミスマッチが起こるという推計が経産省の試算で明らかになっています。

工業高校や商業高校等などの専門教育を充実させるなど、地域の企業と連携した人材育成を強化していきます。4月から大学等についても新たな教育政策も打ち出す予定です。

 

もう一つは中小企業の価格転嫁を強化し、物価高を超える賃上げができる環境を作ることです。今年の1月から取引適正化法が施行され、民間同士の取引についての価格転嫁も強化しますが、政府も価格転嫁を主導していきます。

上記のように、日本のGDP全体のうち、国や自治体など公的な支出は、全体の4分の1を占めており、広島県では21%、高知県では42%を占めています。その仕事は公共工事はもちろん、お弁当や印刷などの発注、公共施設の清掃など様々な仕事があります。

この行政の発注する仕事で、物価・人件費の上昇分をプラスして支払わない限り、関わっている事業者の方々は賃上げもできません。 今回の補正予算でも十分に手当をして自治体に届けていますが、今後はこれに加えて入札制度の見直しも進め、価格転嫁を徹底していきます。

 

あわせて公定価格の引き上げも重要です。それは約900万人の医療、看護、介護、福祉分野に関わる方々の報酬です。

定期的な報酬改定を待たずに、この年末でまずは1回手当てをしましたが、今後も物価の上昇に負けない予算を用意をして、報酬が上がっていく環境を作っていきます。

このように、強い経済をつくっていくことで、税収を増やし、年金や福祉、子どもたちの支援の充実を進めていくことができます。

 

そして、エッセンシャルワーカーとして地域の生活を守っていただいている方々だけではなく、国を守っていただいている自衛隊・自衛官の皆さんの処遇も同様に改善を進めています。

 

さらに、この国の制度に書き込まれている様々な金額についても、物価上昇に対応していく必要があります。

法律や制度の中の金額が、物価は上がっているのに変わらない。これが大きな問題でした。年末の税制改正で、昼食費補助は7500円に、少額償却資産は40万円に引き上げましたが、今後も引き続き対応を進めます。

 

最後にこの国の形も将来に向かって変えていく必要があります。

全国の自治体も人手不足でありながら多くの仕事を抱え、仕事が回らなくなってきています。その解決策として行政運営のやり方から変えていきたいと考えています。

例えば、上下水道はそれぞれの市町村で運営をしています。これをせめて都道府県単位まで広域化することが出来れば、上下水道それぞれ数千億円ずつコストを抑制することができます。それを現場の発注金額に上乗せしたり、人材の育成に投じる。そうすることで、この国はまだまだ安全に暮らしていくことができます。

消防でも同様です。奈良県では県内に13あった消防本部を一つにまとめました。その結果、全く予算を増やさなくても、現場の職員を120人増やすことができています。

今後は自治体への相談や問い合わせの電話対応を、国が運営するAIコールセンターで一括対応するやり方に変えていきたいと考えています。相当、自治体職員の方々の業務負担軽減になりますし、全国の住民の方の悩みをビッグデータで集めることで、的確な政策作りも可能になります。

これまでは「地方分権、なるべく自治体に仕事を移譲する」これが常識でした。でも人口減少社会では、むしろ同じような仕事は広域化・共通化する。その中で生まれてきた余力を人と向き合う仕事へと注力していく。この様に運営を変えたいと思っています。

 

2040年には働く人が今の8割になります。この8掛け社会を豊かに暮らしていくには、行政も民間も、今、10人でやっている仕事を8人でする、これを徹底して実現していくしかありません。

無茶だと思われるかもしれませんが、ロボットやAIなどテクノロジーを徹底的に実装し、今までのやり方を大きく変えていけば、実現は可能です。まずは国が率先して取り組んでいきます。

 

選挙は候補者を選び、未来を選択する重要な機会であると同時に、今後の日本の将来像を共有する機会でもあります。制度や環境をつくることは政治行政ができますが、実際に様々な活動を行って、社会を動かしていくのは、皆さん一人一人の行動です。

人口減少社会でも経済が成長し、豊かな社会をつくっていく。将来の不安を希望に変えて、少子化を反転させていく。決して簡単なことではありませんが、可能な道筋があります。

そのためには、政治も行政も挑戦しますが、皆さんの挑戦も同時に必要です。この機会に将来像を共有した上で、ともに前へ進んでいけたらと思っています。

 

2月8日の投票日まであと数日。ぜひ期日前投票も活用して皆さん投票に足を運んでください。

 

私のyoutubeチャンネルで各種政策についてお伝えしていますので、ぜひチャンネル登録をよろしくお願いします。小林史明公式YouTubeチャンネル