日本・トルコ合作映画『海難1890』を見るべき理由と細かすぎて見逃しそうな見どころ
年末に日本・トルコ合作映画『海難1890』をフジグラン神辺のエーガル8で見てきました。
http://www.kainan1890.jp/intro/index.html
この映画は1890年にトルコの方々が乗った船が和歌山沖で座礁。
その苦難を当時の日本人が助けたことから、その恩返しとして、1985年イラク戦争時、危機的な状況の中、イラン国内に取り残された300名以上の日本人をトルコの民間航空機に乗せて、トルコ国民より優先して避難させてくれたという史実に基づいた感動的なエピソードを描いたものです。
個人的には日本・トルコの友好の歴史を知るために見に行ったのですが、多くの方にも見て頂きたい内容だと感じましたので、下記にみどころをネタばれしない程度に一部紹介します。
■海難1890を見るべき理由と細かすぎて見逃しそうな見どころ
①日本人の良き文化・慣習を丁寧に表現
・さりげない食事のシーンで「いただきます」をはっきりと映す
・もらった焼き鳥の肉を子供たちが順々に分け合うシーン
・地元民の方々の遺品への配慮
子供と見に行っても意味があると思います。
トルコの風習に詳しくないのでわかりませんが、各シーンの意味を考えるとそちらにも配慮した内容になっていると思います。
②それぞれの漢気(男女ともに)
・和歌山県樫野崎(現:串本町)の方々が食糧不足となってでも助ける姿
・トルコ民間航空会社のパイロットの決断シーン
・トルコの子供の手に持たれた絵本
③国民と政治家の信頼関係の重要性を感じる
・救出の報告を受けた後のトルコ首相の一言。
これは私が政治家だからなのかもしれませんが、グッと来てしまいました。
④在外邦人の危機に対する当時の日本の法制と姿勢
・忽那さんの「どうして日本が日本人を助けられないんですか」という言葉
これは胸に刺さりました。
その当時の政治家はどれほど忸怩たる思いであったかと想いを巡らせました。
国会が始まったときには当時政界にいた方にお話しを伺ってみようと思っています。
なお、下記リンク記事のとおり当時の外務大臣は安倍総理のご尊父 安倍晋太郎衆議院議員、参議院で質問をしているのは宮澤喜一元総理の弟で、宮沢洋一参議院議員のご尊父である宮澤弘参議院議員です。
http://ertugrul.or.jp/?page_id=1010
今回の平和安全法制によって邦人救出についても法制化されましたが、今後も日本国民の危機において十分な体制整備を進めていかねばと覚悟を新たにしました。
そして何より歴史を伝えること、学ぶことの大切さを感じる作品です。
トルコ国内の歴史の教科書にエルトゥールル号のことが載っていなければ、イラク戦争での日本人救出はなかったでしょう。
ぜひご家族で見に行かれることをお勧めします。
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