データヘルス推進議員連盟を発足しました
データヘルス推進議員連盟(自・公共同)の設立にあたり、12月12日(月)設立総会を開催しました。今後は、議員連盟の事務局長として、来年4月末までに提言をとりまとめ、政府の政策へ盛り込めるよう進めていきます。
初回の有識者として古井祐司先生(東大政策ビジョン研究センター)からお話をいただき意見交換をしました。
当日の講演の骨子は下記のとおりです。
1 「コスト」から「投資」へのパラダイムシフト
・超少子高齢社会・日本を変える“攻め”の政策;データヘルス
・医療のコストvs生産性の損失コスト;日欧米の共同研究で見える化
・経営への影響が顕在化;健康投資が不可欠な時代
2 データヘルス準備期でわかった“大きな“課題
・医療保険者がアクションできないのは…
- どうして良いかわからない;目標の設定
– “日常生活の動線“に事業を導入できない;事業主との連携
・本格展開に向けた課題の解決策が見えてきた!
3 政策的な次の一手が有効
・成果を評価する制度への進化(特定健診制度/保険者インセンティブ制度)
– 事業主・自治体が“自分ごと“に
– 課題解決型「健康ソリューション」の開発
・保険者の再編(共同事業ユニットが起点)
– ノウハウ共有に基づく保険者機能の強化
– ヘルスケア事業者の成長フィールド
どのような狙いで今回議員連盟を発足したかは、設立趣意に私の想いを書き込んでいますので、下記をご覧ください。
■「データヘルス推進議員連盟」設立趣意
本年から我が国の人口減少が始まった。他方、平均寿命は伸びを見せており、人生 100年時代は間近に迫っている。高齢化率の上昇、技術発展による格差拡大、創薬技 術発展による薬価急騰を背景として、医療・介護の給付費は2025年には75兆円まで 増加する見込みである。
レセプト電子化の進展に伴い、我が国では昨年から厚生労働省によるデータヘルス 計画(第1期)が開始し、保健事業の実効性向上に向けて各保険者がデータヘルスを推 進している。また、日本再興戦略においても、データヘルス推進を通じた国民の健康寿 命延伸が掲げられ、成長産業としての側面も期待されている。
今こそ、保険者に必要なガバナンスを定義し、各保険者の自立的な保健事業の成果 を適正に評価する仕組み構築が求められる。また、データヘルスの成長産業化促進に 向けて、各プレイヤーのインセンティブ再検討、および、保険者のデータ収載/活用に 資する制度検討が必要だ。
必要な政策の議論と、次年度成長戦略を見据えた政策提言を通じて、我が国のデー タヘルス推進に寄与すべく、「データヘルス推進議員連盟」を設立する。
〈スケジュール〉
12月以降、有識者ヒアリングを通じた意見交換を通じて提言を取りまとめる。
・隔週1回ペースで開催予定
・2016年2月-3月(予定):提言骨子の取りまとめ
・2017年4月(予定):提言の取りまとめ
〈役員〉
顧問 鴨下 一郎
会長 田村 憲久
副会長 山本 幸三
副会長 斉藤 鉄夫
幹事長 後藤田 正純
事務局長 小林 史明
事務局次長 秋野 公造
人生100年を豊かに生きられる日本をつくるために、目の前の予算取り合いという不毛な議論でなく、
社会構造を転換する政策をつくっていきたいと思います。