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総務委員会質疑 日本の一人当たりGDP世界26位という危機 電子政府の実現で生産性を上げよう

総務委員会で大臣所信に関しての質疑で質問に立ちました。

与党の場合、党内で議論を尽くしているということであまり質問の機会がないのですが、

今回15分時間をいただきましたので(問題を掘り下げるには短い。。。。)、重要なポイントに絞って高市早苗総務大臣に質問しました。

 

質問動画は下記です。15分程ですのでお時間あるときにご覧ください。

ただ、なぜこの質問なのかがわかりづらいと思いますので、下記で意図を解説させていただきます。

■質問の解説

今回、2つの壁を突破することを目的に質問に立ちました。

一つ目の壁 総務省と厚生労働省の壁

二つ目の壁 電波利用料の財源使途の壁

 

日本の一人当たりGDP26位という状況において、生産性向上がこの国の最優先課題です。

生産性向上の実現に向け、行政が率先してICT化を進め、民間の行政手続きの手間を省き活動しやすい環境を作ることが大切にもかかわらず、国連の電子政府ランキングで日本は直近で6位から11位に後退しており危機感を持って取り組まねばなりません。

 

 

電子政府の実現にあたりマイナンバーカードを活用した個人認証が重要なカギとなるのですが、

省庁の壁があり阻害される場合があります。

代表例が健康保険証(厚生労働省管轄)、免許証(警察庁管轄)の一体化です。

 

健康保険証の一体化ができた場合、まず保険証の発行費用が大幅に削減可能です。

例えば国民健康保険加入者の場合(私もです)、対象者約3500万人に毎年郵便で送付されています。

これだけで80円×3500万人=28億円 これに事務作業費用もあります。

 

利便性においても、医療現場での保険資格の確認がリアルタイムに可能ですし、

本人了承のもとであれば他の医療機関での診療状況も共有できるようになり、診断も早く重複して検査もなく、薬も無駄に提供する必要がありません。救急車で運ばれた場合も過去の情報が共有されるだけで圧倒的に治療の精度を上げることができます。

 

そこで厚生労働省に対し、「マイナンバーカードの一体化に対し何か問題があるか?」

と確認し、解決すべき課題を明確にし、それを解決すれば一体化を確実に進めるという覚悟を示していただきました。

厚生労働省内で前向きに調整していただいている方々が逆風にさらされないよう、引き続き後押しし確実に実現していきたいと思います。

 

 

 

次のテーマでは電波利用料の使途について質問をしています。

電子政府を進める上で必ず並行して取り組まなければならないのがサイバーセキュリティの強化です。

サイバーセキュリティ基本法が施行され日本でもNISC(内閣サイバーセキュリティセンター)が組織されましたが、先進国に比べれば人材も予算も大幅に不足しています。

 

ただ、日本の財政を考えればこれ以上大きく予算を増やすことは難しい状況ですから、

何かしら財源を確保しなければ継続的に強化策を実施することができません。

 

そこで注目したのが電波利用料の中でここ数年進めてきた放送の地デジ化関連の予算です。

すでに地デジへの移行が完了し、この財源をサイバーセキュリティへ活用できれば安定した予算を組むことが可能になります。

 

ただし、電波利用料を財源とするには法律上使途に明確に記載する必要がありますので、

 

放送法の規定にあるとおり、サイバーセキュリティ対策は「電波の適正な利用に資する」のではないか?予算確保のためにも使途にサイバーセキュリティ対策を書き込むべきではないか?

 

と、大臣に質問することで提案をさせていただきました。

 

それぞれ前向きな答弁をいただきましたので、今後は党内の議論を詰めていき実現していきたいと思います。