テクノロジーを活用して地域課題を解決しよう:5G利活用アイデアコンテスト
昨年公募した「5G利活用アイデアコンテスト」の受賞者の皆さんのプレゼンテーションを拝見しに、一昨日開催された「5G国際シンポジウム2019」に行ってきました。会場ではプレゼンテーションの他に、5G関連の講演や総務省で実施中の「5G総合実証試験」の成果の展示があり、最新状況をキャッチアップ。また、会場の2割ほどは海外の関連企業や行政の担当者だったようで、日本が多様なプレイヤーと行政が連携し、5Gを積極的に活用しようとしていることを印象付けられたことは非常によかったと思います。
5Gは、3Gや4Gを発展させた「超高速大容量」というだけでなく、「超多数接続」、「超低遅延」と新しい特徴を持つ次世代の移動通信システムです。本格的なIoT時代のインフラとしての早期実現と、それらを活用した地域課題の解決や地方創生への寄与が期待されています。また、私個人としても、日本を5G社会へスムーズかつダイナミックに移行させていていくことは使命だと考えており、この移行期に通信政策に取り組めることに大きなやりがいを感じています。
政務官時代に一緒に働いていた情報通信課の若手職員からの発案でスタートしたこの5G利活用アイデアコンテストは、大きな予算やインフラを持つ大企業に補助金を出す、従来型の実証実験ではなく、地域の課題を解決したいという意欲とアイディアがあれば、地方の中小企業やスタートアップ、個人も応募でき、勝ち残れば総務省が通信事業者等、アイディアを実現するための座組みをマッチングするというところがポイントです。新しいテクノロジーの黎明期は、常に新しいプレイヤーが生まれるのが素晴らしいところ。政治や行政はその場作りをし、民間が活躍しやすい環境を作るのが大きな役割だと思います。
約2ヶ月の応募期間で全国から785件の応募があり、受賞者には大学の先生、ダンサー、市役所の職員、地方企業など様々な立場の方がチャレンジしてくださったことがまずは嬉しく、また総務省のメンバーも日常業務と同時にコンテストの開催やその説明会のための全国行脚、今回のイベントと、非常によく頑張っていることを誇らしく思いました。
壇上でコンテストを総括するスピーチの機会をいただいたのですが、プレゼンテーションを見ていくつか気になったこととして;
1: 地域課題解決賞を受賞した永平寺町総合政策課は、雪害対策に5Gを活用しようというものでしたが、その雪深さと職員の方達の仕事は大変なもので、5Gの導入を待たずにいくつか既存のテクノロジーで解決できることがありそうで、まだまだ各地域に解決すべき課題があるとともに、その分伸び代があるとも思いました。
2: 審査員特別賞を受賞した久保竜樹さんは、新しい一体感をもたらす5Gスポーツ観戦のアイディアを個人で応募されたのですが、ご本人がダンサーだということで、ご自身の体験からスポーツシーンにおける一体感をテーマに、地域を盛り上げて行こうという地方創生のアイディアです。私も地元の芦活部の活動でスポーツを通して地元の仲間とつながっていることもあり、前向きで未来志向なところが素敵でした。
3: 同じく審査員特別賞の沖縄エネテックさんのアイディアは、ドローンを活用し、有害鳥獣対策を実現しようというものでした。鳥獣被害は全国的な問題であり、有効な解決策を作り出すことができれば幅広く活用できることが予想され、大きな可能性を感じました。
今回を機に、5Gだけでなく様々なテクノロジーを活用して、地域の課題を解決しようという意欲を持った挑戦者が増えることを期待しています。
受賞者の皆さん、おめでとうございました!
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地域課題解決に取り組む際の政治・行政・住民のパートナーシップを、陳情型の昭和フォーマットからポスト平成時代を見据えた共同解決型の”福山フォーマット”へ転換したいと考え、日頃から地域活動に取り組んでいます。具体的に結果を出すことができた事例をブログに書きました https://t.co/FhTf2Z6Wtw
— 小林史明(衆議院議員/広島7区/福山市) (@kb2474) 2018年11月25日