予算委員会第二分科会 質問要旨 災害対応こそ標準化を
先週、予算委員会分科会で質問に立ちました。
国の予算は、衆議院 予算委員会で全閣僚が出席する基本的質疑が行われ、その後委員による一般質疑が行われます。委員は国会ごとに50人選出され(衆議院規則92条)、委員長1名、理事9名が選出または指名されます。現委員長は野田聖子さん、衆議院では初の女性委員長です。
予算審議を詰めていく過程で、各省庁ごとに予算審議を行うための分科会が開催されます。 実際の質疑の様子は全てインターネットで確認でき、皆さんが選んだ地元の議員がどんな仕事をしているか見ていただくこともできますし、皆さんの仕事や生活に関わる分野でどのような法案や政策が進行しているかを見ることもできます。
通常、所管省庁ごとに最大8つの分科会が設けられます。私が今回質問に立ったのは総務省所管の第二分科会と経産省所管の第七分科会ですが、このブログではまず第二分科会の質疑について解説します。
今回、質問のメインテーマは「標準化」でした。地方分権を進める中で、国が標準的に決めるべきことについても分権してしまったことで、社会システムの分断がおこり社会の効率が落ちています。今回はその具体例として、災害時の道路通行止め情報、ボランティア管理、消防や警察の無線システムを取り上げ、具体的な改善策を提案しました。概念的なことでなく、より具体的な問題点を明らかにすることで、その他の分野においても標準化できることがないか、検討を促すことが狙いです。
災害時の道路情報については、国・県・市のホームページでそれぞれ所管している道路の情報しか表示されないのが現状です。今回確認したところ、国交省では国道と県道の通行止め情報は一元的に収集できている一方、市町村道の情報は把握できていないことが明確になりました。まずは全ての情報を一元的に国交省で収集し、そのデータを民間地図サービスへ提供することで、国民にとってもスムーズに確認することができると考えています。
ボランティア管理については、西日本豪雨災害の際に私自身も災害ボランティアに参加し、強い問題意識を持ちました。ボランティア受け入れは各市町村の社会福祉協議会が主体になるのですが、自治体ごとに受付の仕組みが異なることから、職員自身も被災している中、煩雑な事務作業をするのも大変ですし、ボランティアの方々も戸惑います。本来であれば、クラウド型の管理システムを全国一律で活用することで管理も楽になり、参加者に了承をとることが前提ですが、ボランティア候補者のデータベースも構築が可能になります。
通信システムの標準化については以前ブログにも書いた通り、PS-LTEの導入を進めることで、音声だけでなく画像等を活用した高度な通信を効率的に実現できます。
なお、分科会はテレビ中継こそないものの、国会答弁として記録に残るので、ここで政府が答弁したことは国民との約束になるという意味があります。加えて、私自身政務官として答弁側に立って分かったことは、自分が答弁しない案件でも、目の前の質疑から問題を具体的に認識した場合、委員会後に担当者に検討を指示することがあります。もちろん、与野党問わずです。そのため、委員会の場で担当者から具体的な回答が得られなかったとしても、大臣など政務に問題意識を共有することも意義があるのです。
今回、それぞれ質疑のなかで具体的に検討を進めるという回答がありました。引き続き、災害対策特別委員会の小委員会や行政改革推進本部で提言を具体化し、取り組んでいきたいと思います。
今後は各分野に関心のあるメディアに国民に伝えていただけるようになると、国民の皆さんにとって、政治や行政が透明化される一助となるのではないかと思っています。国会議員も国民の皆さんにとって価値ある質疑ができるよう、研鑽を積んでいきます。
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地域課題解決に取り組む際の政治・行政・住民のパートナーシップを、陳情型の昭和フォーマットからポスト平成時代を見据えた共同解決型の”福山フォーマット”へ転換したいと考え、日頃から地域活動に取り組んでいます。具体的に結果を出すことができた事例をブログに書きました https://t.co/FhTf2Z6Wtw
— 小林史明(衆議院議員/広島7区/福山市) (@kb2474) 2018年11月25日