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独禁法と下請法に関する規制改革を進める

先日、事務局長を務めている党の競争政策調査会で、中小企業・小規模事業者政策調査会と一緒に「構造的な賃上げ環境の実現に向けた提言(中間論点整理)」という提言をまとめ、岸田総理に申し入れました。

党の競争政策調査会は、主に公正取引委員会で所管する制度について、現代に合わせて変えたり、新しく定めなくてはならないことはないか議論する場で、今回は、日本で働く非常に多くの方々に関係する独占禁止法とその下にある下請法に関する制度改革の提言となります。

提言の前提にあるのは、現状の価格転嫁率は46%で、それに含まれない価格据え置きをされている事業者が2割、つまり約30万社が値上げできず、据え置きにあっている実態です。全く価格交渉にも応じてもらえなかった事業者も1割います(中小企業庁調査)。残念なことに、いわゆる下請けいじめみたいなものもまだまだあり、国全体の産業の底上げの見えない重石になっています。

このブログでも何度か共有していますが、岸田政権でもっともやりたいことの一つが、働く人の収入をあげることです。それには企業の大小に関わらず利益が上がる環境整備が必要です。そのためには、特に日本の約7割の労働者に関わる中小企業において、原材料費の上昇や人件費の上昇を反映した、適切な価格転嫁ができる環境をつくることが重要と考えています。

独禁法に関連しては、労務費が適切に転嫁されるよう、国で定めた価格交渉に関する指針が遵守されるよう罰則の強化を提言しています。労務費は材料費や光熱費など事業活動において、基本的にかかるお金なので、これらが上昇している分、発注者が受注者と状況にあった価格をフェアに設定されるべきです。

下請法の執行強化もポイントです。

買い叩きはもちろん、価格転嫁の隠れ蓑で価格据え置きが横行しているようで、法律で十分対応できるようにします。

特に、約束手形の支払いサイトは120日から60日短くする指針が発表されましたが、長年の商慣行でおざなりになる可能性があるので、周知徹底について政府で取り組む必要があると認識しています。

また、物流業界では「2024年問題」があり、特に、下請法の対象外である荷主・物流事業者間の取引については、独占禁止法と下請法の両面において、その関係の適正化、物流の多重下請問題への対応などの検討が必要です。運賃の適正化に向け、荷主・物流事業者の双方に対し、標準的運賃の活用徹底を促していきます。

一昨日開催された政労使会議でも、価格転嫁対策について、総理から強い意志が示されました。上述のほか、この合同調査会では「下請法の適用基準(資本金)」と「罰則」等についても議論が必要だと考えており、政府に対して今般の提言(中間論点整理)を受けた対応を求めるとともに、この後も下請法を巡る論点について検討を深め、夏までに提言として取りまとめる予定です。

「テクノロジーの社会実装で、多様でフェアな社会を実現する」と政治信条を掲げて政治活動をしてきましたが、この改革も、企業間の取引慣行を見直し、多様でフェアな社会を実現することに直結するはずです。引き続き、この議論については私自身コミットしていきたいと思っています。ご意見などはぜひLINEなどにてお寄せください。

提言本文はこちらに全文を掲載しています。

※公正取引委員会では下請法に関する相談窓口を設置しています。

下請法の考え方について、発注者・受注者に関わらず相談できます。また、取引先から不当なしわ寄せを受けるおそれのある中小事業者等の皆様から下請法に関する相談を受け付けています。

詳しくはこちらを参照してください。