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言葉の壁をテクノロジーで越えてフェアな社会に—多言語音声翻訳システム

先日、事務局次長を務める自民党情報通信戦略調査会主催の多言語音声翻訳システム展示会のセレモニーで、司会進行を務めました。多言語音声翻訳システムは、地方観光と地域産業の発展、外国人材との共生、今年開催されるラグビーワールドカップや来年の東京オリンピック・パラリンピックなどに向けて、開発と実装が非常に期待されるテクノロジーであり、党としても後押ししています。

5回目となるこの展示会は、総務省が所管する国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が開発を進めているその多言語音声翻訳システムの進捗を、自民党内で共有することを目的として開催されています。当日は、NICT、消防庁、電気通信事業者、メーカー等による現在開発中のものも含めた様々な音声翻訳システム・機器が展示されました。

総務大臣政務官時代にはNICTを視察して、現場の研究者の皆さんと、多言語音声翻訳技術の社会実装やサイバーセキュリティ人材の育成等について意見交換したこともあり、毎年のアップデートを楽しみにしています。率直なところ、十分実用できるレベルにあるものが多く、もう少し各メーカーや関連省庁が情報発信し、地方自治体や民間企業の皆さんに知って採用していただくことで、地域の可能性を広げるだけでなく、昨今直面している災害時の外国人とのコミュニケーションにも有効な手段となります。また、使う人が増えればデータも増えて、開発的にも精度をあげていくことができると思います。

ぜひ皆さんにも、開発された製品やサービスをみていただき、日常生活やビジネスで活用してみてください。あわせて、NICTの翻訳技術を活用した製品・サービス開発をすることも可能ですので、積極的に検討してみてください。

多言語音声翻訳というと、外国語と日本語の翻訳を思いがちですが、個人的には聴覚や発話に障害を持つ方をサポートするテクノロジーにも注目しています。政治家になる前に勤めていたNTTドコモの初年度のドコモショップ研修で、テレビ電話にこだわるお客様に応対しました。目の不自由な友人が複数いて、日常的な買い物、例えば缶詰やレトルトの箱物など手に取っても中身がわからない時、テレビ電話で「これ、何?」と聞いてくるのでそれに答えたいから、ということでした。

障害など困難を抱える人の生活や社会参画をテクノロジーがサポートすることを目の当たりしたできごとで、通信やテクノロジーの社会実装に注力する政治家としての私の原点です。多言語音声翻訳にもそのような可能性があり、言語の壁だけでなく、様々な困難を軽減してフェアな社会を実現する大きな機動力になると見ています。

セレモニーの後、展示ブースを回って実機を試してみましたが、インターフェースや操作性の面では十分な域に来ていると思いました。いくつか気になるものもあったので、自分の講演などで試してみたいと思います。

多言語音声翻訳サービスの事例はこちら

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@kobayashifumiaki